Twitter上の短縮URLのみのツイートはクリックしないで下さい!というライフハッカー[日本版]のミスリード臭い記事はどうにかならないものか?
Lifehacker の記事
『新しいウイルス出現:Twitter上の短縮URLのみのツイートはクリックしないで下さい! : ライフハッカー[日本版]』
「これはひどい」と言いたくなる翻訳記事の多いベスト3サイトに入るであろうライフハッカーが、またやった。確信犯的な記事なのかどうかは別にして、TechCrunch の元記事URLを文中に挙げながらも、それがどうしてこうなるのか判らない。
TechClunch の記事
『あやしげなGoo.glのリンクをクリックするな: 新型のTwitterワームが広がりつつある』
上記がTechCrunch の元記事日本語版であり、双方の内容を箇条書きしてみる。
- Lifehacker
- TechCrunch
かなりニュアンスが違うのは判ると思う。タイトルからして大幅に内容が異なる。
注意喚起なのは双方同じだが、Lifehacker の方は、デマの要素を多分に含んでいる。
『New Twitter Worm on the loose, don’t click suspicious links. Details here.』
現場に近い上記記事を見る限り、確かに短縮URLのみのTweetだが、Goo.gl 以外は無い。「など」ってどこから来たの?
また、対処方法がブラウザを閉じるというのは、あまりに酷い言い草だ。
短縮URLを展開して表示する Twitter Client やブラウザ拡張を使い、飛び先を確認する手段をまずは取るべきだろう。また、Web Filtering の可能なセキュリティ・ソフトを導入するというのも対抗手段となるだろう。そうした対処を重ねたうえで、リダイレクトされまくりで追えない可能性あるから、事象が観測されたらブラウザ閉じろというなら理解はできるのだが。
…しかし、防御手段の少ないスマートフォンを狙うのは良い視点ですよね。>攻撃者
Lifehackerの酷さは、もう一つ。最後にチェーンメール化を促進するような書き方をしている。Twitterユーザーの無自覚的なRT癖を考慮したら危険だろうに…
案の定、元情報から遠いライフハッカー記事の、しかもミスリード気味にあおったタイトルのみがRTされて、どんどん拡散している。結果的に蔓延しているのは、「URLのみのツイートが危ない」という印象だけになってしまっているのは、TweetBuzz から見てとれる。
TweetBuzz の該当部分
『TweetBuzz - 新しいウイルス出現:Twitter上の短縮URLのみのツイートはクリックしないで下さい! : ライフハッカー[日本版]』
それと今回の TechCrunch の記事には多少含みがあるのではと思える…
『Goo.glのすごい隠し機能がどのリンクも瞬時にQRコードに変える』
過去の記事では、goo.gl の短縮URLサービスは、新奇性は少ないが、Google の言う安定・「安全」・高速という点と QR コード生成は魅力だという論旨であった。
今回は、例え Google のサービスであっても「安全」を決して過信してはならないというニュアンスも匂わせようとしてると思える。つまり、TechCrunch の過去記事フォローも含んだ内容と受け取った。
また、短縮URLを使ったマルウェア・ワームの感染手法は、既に多くの事例があり、今更感漂うものだが。むしろ空文よりも、バズワードを織り込んで放流する手法がメジャーである。…とイカの記事では言っている。
『Twitter トレンドポイズニングの手口 | Symantec Connect』
今後もこういうパターンは増えるだろうから、スマートフォン用のセキュリティ・ソフトや、ASP 的な危険なURLリダイレクトを検出するサービスとかは、どんどん出てきて欲しいとこですね。
それにしても Livedoorニュースにも配信されているので、始末が悪い。
『新しいウイルス出現:Twitter上の短縮URLのみのツイートはクリックしないで下さい!(ライフハッカー[日本版]) - livedoor ニュース』
Lifehacker的にはPVが稼げてホクホクかもしれないが…